今夜も満月

神宮寺レン担、シャイニング事務所に生かされてる。根っこにJ事務所。時々H!P。

【少女漫画の王道ヒーロー】祝・黒崎蘭丸!

ランちゃん、お誕生日おめでとうございまーーーす!!!!!26回目のお誕生日はいかがお過ごしでしょうか?後輩、カルナイのメンバーを始めとした、周りの方たちに祝ってもらっているでしょうか?

 
黒崎蘭丸とは、どういうアイドルなんだろう、どういう魅力を持っているんだろうと、例のごとく考えてみた。
ベーシストで、ロックバンド出身。ツンツンとワックスでキメられた銀髪、黒いアイシャドウとカラーコンタクトによって左右の色が違う鋭い瞳。ぶっきらぼうな口調。見た目もキャラクターもアイドルの「王道」とは程遠いシャイニング事務所のアイドル。
ランちゃんは前述した通り、元々ベース片手に音楽で食ってやる、と宮城から上京してきたベーシストであり、ロックバンドの一員だった。これだけ聞くと何処にでもいる粋がった夢見る若者だが、ランちゃんの驚くべきところはその名字から分かる通り、あの「黒崎財閥」の嫡男坊であるところだ。とは言っても、ランちゃんが上京してくるときには、黒崎財閥は既に没落しており、ランちゃんのお父様である黒崎財閥のトップは、多額の借金を返済する中の過労で他界している。そんな想像も出来ないほど大変な状況の中、ランちゃんはベースで食っていく、家の借金を俺の音楽で返す、と上京してきたのだ。正直、意味が分からない。もし私がその場にいたら、全力で殴ってでも引き留めただろう。でも、結果だけ見てみれば、彼は今やシャイニング事務所の稼ぎ頭の一人だし、ベースも勿論手放してはいない。黒崎蘭丸は、その揺るぎない信念で夢を現実にした男だ。そんなの、私が今サラッと書いただけでも分かる、かっこよくないわけが無い。彼の話で2時間の映画が出来る。連続ドラマが出来る。寧ろなんで出来てないんだ。
 
ランちゃんは、シャイニング事務所のアイドルファン(シャニヲタ)層の拡大に大きく貢献していると私は思う。単純にロックバンドが好きな層が蘭丸担、シャニヲタになっただけ、というわけではない。(寧ろ、そちらの界隈からは、一部酷いバッシングもあったと聞いた。)ランちゃんの引き込んだ新しい層というのは、「悪いものに憧れる」層である。少女漫画のヒーローは星の数ほどいるが、テンプレ王道ヒーローは大きくわけて2パターン。優しさとキラキラで「地味で冴えない私がまるで、お姫様になったみたい…///」系。そして、ぶっきらぼうで意地悪に見えるけど、根は優しい「なによ…イイトコあんじゃん…///」系だ。ランちゃんは言わずもがな、後者である。(因みに、彼の所属するカルナイではカミュの表向きのアイドルとしての在り方は前者をかたどっている)(しかし最近は後者の面も出しつつある…)
見た目は厳つい、言い方もキツイ、後輩である聖川真斗や神宮寺レン、同じグループのメンバーへのあたりも厳しく、無駄に群れることを好まない。しかし、礼儀正しく、自分の信念を持っている。マスターコースが始まったばかりの頃は、後輩と三人一緒にバラエティー番組に顔を出すことも多く、慣れていない聖川真斗に少ない口数で助け舟を出していた姿を知っている。本気で怒って、核心をつくような傷付く言葉も躊躇無く言われたと、レンくんが語っていたことも知っている。動物に好かれるところや、物を大事にするところ、一度決めたらやり通すところ、無愛想に見えながら実は熱いところ。ランちゃんのこうしたところは、本人は恐らく無意識無自覚だろうが、少女漫画の王道ヒーロー像によく当てはまり、キラキラとした王子様系のアイドルにハマらない層、どちらかといえばちょっと悪っぽいのに惹かれる層を、取り込んでいる。「アイドルなんかかゆくて嫌だ、現実にそんなのいるわけないし」と思っている人、自分は髪を染めたこともないし、お酒や煙草だって知らない、けど心の中では少し憧れている人、そういう人(学生だけではない)を新規ファンにしているということだ。
新規ファンを捕まえるチャンスは、多いようで少ない。個性を出しながらも、不特定多数を魅了するということは、アイドルの何よりの仕事だ。アイドル畑ではなかった黒崎蘭丸という人間が、こうしてアイドルとして多くの人気を得ていて、図らずも少女漫画の王道を地でいくというのは、とても面白い。(そして例のごとく、スカウトしたシャイニング早乙女の審美眼は本当に凄い・・・)
 
新規ファンを取り込む個性があると評価したが、ランちゃんは自分のファンをとても大切にすることで有名だ。いや、彼は自分をつくるものを大切にしている。送り出してくれた家族や、無名の時にお世話になったアルバイト先、ずっと共にしている相棒のベース。私たちファンはその一つに過ぎない。でもその一つにしてくれる。なんて贅沢。釣った魚にエサもやってくれるんだから、そりゃあずっとファンをやっていこうと思う。
 
そしてランちゃんは、音楽が好きだと強く感じる。トキヤは歌うことが好きだけど、ランちゃんは音楽を創り出すことが好きな人だ。「応援してくれたその分は、必ず音楽で返す」とは、彼がよく言っている言葉だ。技巧的な歌詞ではなく、着飾ることも誇張することもない、黒崎蘭丸の等身大の生き様が表れている。まっすぐすぎて、受け手も誤魔化すことを許されない。そして、歌詞にも表れているが、ぶっきらぼうに見える彼の選ぶ言葉は、無責任さがない。しっかり選んでこちらに渡してくれる。しかも、選んだ言葉が意外にも?結構甘い。ここも彼に少女漫画を感じる一つだ。音楽で返す、という割に歌詞では無くしっかりと言葉にしてくれる一面もある。言葉を欲する女性心が分かっているな、と感心してしまう。(恐らく女性心を見越して言っているわけではない)その内容も基本、意外と甘い言葉だが、最後はついてこい!と明快で男らしい。
 
ここまで黒崎蘭丸の魅力を考えてきたが、もうこんな少女漫画みたいな男、逆に取っ付きにくくなったわ、と思うシャニヲタじゃない読者さんや、他シャニドル担の人もいるかも知れない。私が最後に言いたいのは、ランちゃんはこんなにも少女漫画的な男だが、基本的には単純だということだ。誤解が無いように最初に言っておくと、これは褒めている。食べることと寝ることがとても好きだ。食えるときに食う、寝られるときに寝る。アイドルという不規則な生活をしているが故なのかもしれないが、この人間的な営みを隠すことをしない。会議室のイスをつなげて寝ていたり、バナナをそのまま持って現場入りしたり、男らしいというか、親近感沸きまくりである。これは、カルナイの他のメンバーには無いし、後輩の聖川・神宮寺にも無い。無いからこそ、それすら武器だ。ヘアセットや男性アイドルには異質なメイク、カラーコンタクトも、理由は単純に「かっこいいから」だ。業界で生き残るために自己プロデュース力の強い寿嶺二やカミュ、月宮林檎とは真逆とも言える。
こうして、好きな音楽で、好きなスタイルで、お金を稼ぐというのは、多くの人間が憧れる生き方だが、体現出来る人は少ない。大きな苦労をしながらも、この生き方を諦めなかった芯の強さが、ランちゃんの最大の魅力だ。前述したシャニドルのファン層の拡大の一つとも言えるが、男性アイドルながら、男性ファンも多くつくってきた。男が憧れる生き方をする男アイドル。
 
長くなったが、もうすぐ9月29日も終わってしまうので、ここらへんにしておこうと思う。ランちゃん、シャイニング事務所に入ってアイドルとして生きてくれてありがとう。これからも、貴方のまっすぐな生き方で音楽を奏で続けてください。
お誕生日おめでとう。
 
 
 
みつき